PROBLEM課題
多様化する価値観のなかで豊かな時間を提供するお酒を考える
様々な酒類の商品を展開するサッポロビール。価値観の多様化に伴って商品のラインナップはさらに膨らむ一方で、高アルコール度数の商品が市場全体でヒットし追従が続いている状況など、コモディティ化が進んでいる側面も存在します。より本質的に生活者の価値観を理解し、新たなお酒や、お酒とともにある生活者の豊かな時間を提案していくことが求められていました。
APPROACH実施内容
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PAC-iを活用した生活者価値観の深掘り
生活者の声にならない声を掴むために、インテージ社が提供する、定性/定量の両面が組み合わさったミックス法であるPAC-iによるリサーチと、それによって導き出されるマインドディスカバリーマップを活用。生活者にとっての「夜の時間」を探るマップを元に、1回目のワークショップではマップの中に潜む声をあぶり出し、いくつかの意味の仮説を導き出しました。
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デプスインタビューによる仮説の整理
仮説によって導き出された条件を元に対象者を選定し、インテージ主導でデプスインタビューを実施しました。そしてその中から抽出されたインサイトから仮説を、さらに4つの意味仮説としてミミクリデザインのデザインリサーチャーを中心に再整理を行いました。
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意味仮説からシーンのイメージとコンセプトを生成
それぞれ導き出した意味仮説ごとにグループに分かれ、ペルソナのイメージやその意味をベースとした夜の生活のシーンのジャーニーを描き、そこで求められるお酒のアイデアをそれぞれ導き出しました。最後にそれぞれのコンセプトへの投票とディスカッションを展開し、アイデアとして表現しきれなかった多様な解釈を出し切っていただきました。
RESULT結果
4つの意味仮説に対する8つの商品コンセプトアイデアの提案
ワークショップで発表されたアイデアと、これまでの一連のワークショップで出てきたインサイトやディスカッションを元に、最終成果物として味や商品名やパッケージのイメージを含めた、8つのお酒のコンセプト提案を行いました。それぞれの意味仮説や商品アイデアは、現在実現に向けて、サッポロビール社内で検討が進められています。
POINT ポイント
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1
PAC-iやデプスインタビューによる、定性/定量の両面のデータを活用
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2
意味仮説の生成を間に挟んだ、ペルソナやシーンの描画
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3
夜の意味を実現するための、味やパッケージなどを包括的に捉えたアイデア提案