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ワークショップデザイン
ファシリテーション実践ガイド

ワークショップの基本から活用する意義、プログラムデザインやファシリテーションのテクニック、企業や地域の課題解決に導入するためのポイントや注意点について、最新の活用事例と研究知見に基づいて解説します。
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PROJECT DETAIL

リモート環境でも活発なコラボレーションの場づくりを。オンラインワークショップマニュアル製作プロジェクト

新型コロナウィルス感染拡大の影響により、従来取り組んできたワークショップや研修のオンライン化を目指す、コニカミノルタ株式会社 ヒューマンエクスペリエンスデザインセンター デザイン戦略部。同部署からの依頼による本プロジェクトでは、メンバーが安心と楽しさの中でリモート環境下におけるファシリテーションの知見を学び、実践者として成長し続けられるように、オンラインワークショップのためのファシリテーションマニュアルの製作と、トライアルワークショップの設計・実施を担当しました。

  • Client

    コニカミノルタ株式会社

  • Period

    1ヶ月

  • Member

    淺田史音、田中風花、遠又圭佑

PROBLEM課題

オンラインワークショップの担い手が育つための組織的支援の実現

コニカミノルタ株式会社 ヒューマンエクスペリエンスデザインセンター デザイン戦略部(以下、デザイン戦略部)では、ワークショップによる事業開発推進活動や、デザイン思考の考え方を組織全体に浸透させる社内研修を全社横断的に実施していました。しかしながら、コロナ禍によりこれらの取り組みのオンライン化を迫られる中で、経験のないリモート環境下でのワークショップ実践に多くのメンバーが不安を感じていたことから、メンバーが安心と楽しさの中でオンラインワークショップを実施できるようなノウハウの共有化、きっかけづくりが求められていました。

APPROACH実施内容

  • オンラインワークショップの実践知を集約したマニュアルを製作

    デザイン戦略部が普段実施しているワークショップの詳細をヒアリングしたのち、マニュアルの活用イメージを定義。その後製作に着手しました。ミミクリデザインが過去に実施したオンライン下でのワークショップ実践の知見を集約し、オンライン時とオフライン時の特性の違い、ツールの活用方法と注意点、プログラムやワークシートを設計する際のポイント、そして当日のファシリテーションのノウハウ、よくあるトラブルとその対処法など、オンラインワークショップにおける実践知を全91ページのマニュアルにまとめました。

  • ”実践する楽しさ”と”振り返りによる学び”を両立するフォーマットを構成

    マニュアルは使いやすさと同時に、実践者のオンラインワークショップに対する不安感を払拭し、取り組む意欲を掻き立てる編集デザインを心がけました。また、型に嵌った方法を押し付けるのではなく、実践者一人ひとりがファシリテーターとしての個性を活かしながら経験的に学習を積み重ねていくための施策として、マニュアルの冒頭には誰と何を達成したいのかを記入する欄を、末尾には「実践振り返り記入表」を設け、ワークショップの学び、反省点、疑問などをファシリテーター自ら振り返れるフォーマットを構成しました。チーム間でお互いの振り返った結果を共有するなど、個人的な利用だけでなく集団的な学びのツールとしても応用可能な仕掛けを施しました。

  • オンライン下での協同的活動を体感するトライアルワークショップの実施

    マニュアルの製作と平行して、チーム内でオンラインワークショップに対する共通のイメージを持ち、前向きに取り組むイメージを掴んでもらうための取り組みとして、トライアルワークショップを実施しました。「ファシリテーターとしてやってみたい活動を創案する」ワークと「ラジオDJ」というメタファーを中心に構成された本ワークショップでは、オンラインという新たな環境に踏み出すことを楽しめるプログラムとツールを設計。リモート環境下におけるファシリテーションのノウハウを体感的に学ぶと同時に、まずはオンラインワークショップの楽しさを知ってもらうことに主眼を置いた実践を行いました。

RESULT結果

オンラインワークショップへの前向きなマインドの形成

製作したマニュアルは現在、デザイン戦略部のオンラインワークショップや社内研修で活用されています。また、同部署に所属するプロジェクト担当者からは、「(マニュアルだけでなく)プロジェクトを通してミミクリデザインのオンラインワークショップの知見に触れられたことが、弊社メンバーにとって非常に得るものが多かったと考えています」と、プロセス自体を高く評価していただいたほか、メンバーによるトライアルワークショップの感想からも、今後も継続して実践し、学ぼうとする意欲的な様子が伺えました。

POINT ポイント

  • 1

    オンライン下でのワークショップの設計・進行のノウハウをマニュアル化

  • 2

    実践者にも省察による深い学びを促す仕掛けづくり

  • 3

    オンライン実践への不安感を払拭するトライアルワークショップの実施